デジタル化で漏えいや紛失「天文学的」か

今年秋に向けたデジタル庁設置の法案が審議入りする。歓迎する声とともに、デジタル化による危険性を指摘する声が広がっている。‘ほとりで’は、デジタル・AIについて、その様々な問題などを取り上げる(不定期)。第1回は、デジタル化と安全性(セキュリティー)脅威に関するデーターをみる。【デジタル(1)】

昨年、マスコミに登場した個人情報漏えいなどの幾つかを上げよう。福岡県で新型コロナウイルス陽性者の個人情報が流失した可能性。在宅勤務の対応に稼働させた仮想プライベートネットワークの脆弱性から不正アクセスが発生した平田機工(東証一部上場)。ゆうちょ銀行が導入したキャシュレス決済で不正アクセスや不正送金が発生・・・などと相次いでいる。

 東京商工リサーチは2020年の「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査(1月15日)を公表した。件数103件(前年86件)、88社(同66社)。漏えいした個人情報は2,515万47人分。調査を開始した2012年以降で、件数は2番目(2013年107件)、社数は最多であった。2012年以降の漏えい・紛失の可能性ある個人情報は累計で1億1,404万人分というから驚きだ。

 原因別では、ウイルス感染・不正アクセス49.5%、誤表示・誤送信31.0%、紛失・誤破棄13.5%、盗難2.9%など。ウイルス感染・不正アクセスでみると最近の3年間で社数は24社から45社、件数で25件から51件と調査開始以降最高で全体の約半数だ。全上場企業の1割で事故が発生していることになる。

 他にも未上場企業や海外企業、膨大な個人情報を扱う官庁・自治体・学校などの公的機関でも漏えい・紛失事故が散発している。東京商工リサーチの「調査」は、公表されていないもの、気付かないものを含めれば「天文学的に膨れ上がる可能性がある」としている。みずほ銀行のデジタル化によるシステム障害も発生した。

 いま、デジタル化の安全性の脅威を直視しなくてはならない。個人情報を保護するシステム上の対策は無論であるが、同時に、すべての人がプライバシーの権利を守られるルールが万全であることだ。そうでなければ、国民の不安は消えることはない。ひとり一人の人権を守り抜くことを脇に置いてはならない。

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