最低賃金アップはコロナ禍に希望はこぶ

 むかしむかしの話であるが「最低賃金1円の攻防」というのがあった。地方都市の最賃は1円上げることが毎年の闘いであったのである。ところがコロナ禍、1時間当たりの東京の最低賃金は1013円で全国最高だが、昨年は据え置き、神奈川は1円アップの1012円である。全国加重平均は902円、600円台も多い。

 コロナ禍、アメリカのバイデン大統領は最低賃金の引き上げを公約に就任している。昨年イギリスは、25歳以上の最低賃金を時給約1200円に引き上げているが、それは全国一律最低賃金制を導入して以来最高の6.2%の引き上げという。しかし日本はどうだ、コロナ禍での最低賃金の引き上げは拒否である。

 コロナ感染の拡大は、人口密度が高いことが感染を広げる要因ではないことは、大都市ニューヨークの調査でも明らかである。アメリカでは、貧富の差が感染の広がりを左右する要因であるという。そこに目を向けなくてはならない。社会的経済的条件が感染率や死亡率に影響していると指摘されているのである。

 最近、「エッセンシャルワーカー」という言葉が聞かれる。感染が広がっていても休めない人々である。飲食店や小売店など店員、公共交通機関の従事者、都市の清掃職員、宅配業務者など。そこで、考えてみよう。大都会も地方の町もこれらの人々の働きによって成り立っている。日本は、小売業の約20%、宿泊・飲食業の約40%、医療・福祉の7%が最低賃金以下で働いているのが現実である。

 ILOの発表(2月2日)では、コロナ危機の経済、雇用への影響は労働者の賃金に大規模な下落の圧力をかける可能性が高いと警告している。とりわけ、女性や非正規労働者などは、失業と賃金低下を押し下げる圧力がかかっている。この現状のもとでILOは、適切かつバランスのとれた賃金政策が必要として、最低賃金の適切な水準への引き上げ、低賃金労働者を法的に保護することを提言している。

 先進国の中でも日本は賃金の下落が続いている。そのもと、全国どこでも最低1000円、さらに1500円への引き上げは、経済の下支えである。最低賃金アップを実際的にするために中小企業への予算の大幅な増額と、社会保障負担の軽減を実施すべきだ。さらに大企業に、下請け単価を引き上げさせるなど。これがコロナ危機から学ぶ政府の経済政策ではないだろうか。最低賃金の大幅な引き上げは、コロナ禍に希望をはこぶことは間違いないだろう。

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