ウーバーイーツ配達員に思う

 とある飲食店に、「UBER eats」バックを背負った若者が入る。ネット注文の品物だろうか、それを受け取って自転車で勢いよく配達に出かけていった。私の住む地方都市でも、コロナ禍の5月頃からウーバーイーツ配達員が徐々に増える。女性もいる。スポーツ用自転車やママチャリ、ミニバイクで配達する方もいる。

 私の散歩コースは往復約3㎞、国道と県道に挟まれた地域で道路沿いにはさまざまな飲食店がある。散歩コースには、二つの大きな公園と徒歩・自転車専用道路がある。公園などのベンチで、四角いバックを脇に置き、スマホをジィーッと覗き込んでいた青年。いまは師走、今朝は小雪もちらつく。

 配達待ち時間は無休、最低賃金の保障はない、もし事故に遭っても労災保険は適用されない。それに不規則な労働時間。ベンチに腰掛けている時間は自由といえるのだろうか。ウーバーイーツ配達員は、ウーバーと個人事業主として契約し、報酬を受け取るから、仕方ないのか。いや、そうではないだろう。

 ちょっと調べてみるとやはりそうだ。フランスの破毀院(最高裁)は、「命令を受けている」「コントロールされている」「制裁がある」の3点からウーバーのライドシェアに対して運転手は「労働者」との判決を今年3月に下している。欧州労連の欧州労働組合研究所は、ウーバーなど食品配達、荷物の配達など「請負労働者」は、世界でも「新しい形態の搾取に対して声を上げている」活力ある人たちという。日本でも「ウーバーイーツユニオン」が結成された。

 デジタル(スマホ)と自転車──なんともアンバランスだ。これが政府のいう「多様で柔軟な働き方」「労働者が自由に選択できる環境」という「労働革命」なのだろうか。私には理解できない。また、配達を委託するお店の収支はトントンで、ウーバー(会社)には多く手数料が入る仕組みという。

 これは断じて新しい働き方ではない。デジタル化という言葉を冠した肉体労働だ。無権利な日傭い労働の再来ではないか。ウーバーは企業として、配達員の「働き方」に社会的責任を自覚すべきだろう。陽射しは少しあるが、今日もグーンと冷え込んでいる。散歩する私の脇を自転車に乗ったウーバーイーツ配達員が走り抜けた。

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