それでも核兵器にしがみつくのか

 新型コロナウイルスが世界を席巻するなかにあっても、核兵器廃絶を願う世界の人々の思いはついに国際社会を動かした。核兵器禁止条約の批准国が50ヵ国に達し、来年1月22日の条約発効が確定した。まずは歓迎、そして喜びたい。

 被爆の実相を語りつづける広島や長崎の被爆者たちや、世界各地にひろがった草の根の運動が国際社会を動かしたのである。「核抑止」論が闊歩することを国際社会は許さなかった。もう「核抑止」は国際常識ではなくなった。「核兵器の完全廃絶」へ、世界市民の知恵とパワーを結集する新たな運動の段階を迎えた。

 まずは、被爆国日本の政府が、核兵器禁止条約を批准することである。ところが、加藤勝信官房長官は10月26日の記者会見で、核兵器国や非核保有国からの十分な広がりはない、などと国際的には小さな出来事に見せようとし、わが国とは「アプローチが違う」などという。「アプローチが違う」と言うが日本政府は、アメリカの核の傘にすがりつづけながら「核兵器廃絶を究極のかなたに追いやる」という態度表明にほかならない。

 2017年7月7日核兵器禁止条約は122ヵ国の賛成によって採択された。核兵器の開発、実験、製造、保有、貯蔵、移譲、使用及び威嚇を禁止する。この条約に反することは、国際法に違反することになった。条約は、核保有国にも参加の窓口を開きつつ、核兵器の完全廃絶へ向かうプロセスを明確にしている。

 日本の核兵器にしがみつく「核の傘」政策は、日本は核兵器を保有しないが他国(アメリカ)に核使用を要請するという行為である。日本の国是である非核三原則を踏みにじる核武装はしないが、核兵器の「威嚇」も禁じる国際法に真っ向から対決し、アメリカの核兵器使用を公然と「宣言」したのである。

 中国や北朝鮮の核や軍事行動を本当に封じ込めるには「核の威嚇」をふりまくことではない。日本政府は、核兵器にしがみつく政策をただちに転換し、核保有国も核兵器禁止条約に参加して「核兵器のない世界をつくろう」と呼びかけてこそ、日本の確かな安全保障であり、被爆国日本の役割である。

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